
枕でいびきが軽減するって本当?
「最近いびきがひどい」「家族からうるさいと言われた」──そんな悩みを抱える人の多くが見落としがちなのが、“枕選び”です。
実は、いびきの原因には気道の圧迫や呼吸の妨げが関係しており、寝ている姿勢をサポートする枕の形や高さは、それらの症状に大きな影響を与えます。
いびきといえば太り気味や鼻炎、加齢といった体の要因を思い浮かべがちですが、寝具、とくに枕を見直すだけで改善するケースもあるのです。
とくに、仰向けに寝たときに舌が喉の奥に落ち込み、気道が狭くなるタイプのいびきに対しては、枕のサポートで寝姿勢を整えることが効果的です。
また最近では、いびき対策専用の枕も多数販売されており、医師や専門家が監修した製品も注目されています。
「薬を使わずにいびきを軽減したい」「日中の眠気を減らしたい」という人にとって、まずは試してみる価値のあるアプローチといえるでしょう。
枕でいびきを軽減できる理由
いびきの多くは、睡眠中に空気の通り道(気道)が狭くなることで起こります。特に、仰向けで寝ていると重力の影響で舌が喉の奥へ沈み込み、気道をふさぐような形になりやすくなります。これが、呼吸時に喉の組織が振動し、いびき音として聞こえるのです。
そこで重要になるのが、「枕によって寝姿勢をコントロールする」という視点です。
正しい枕は“気道確保”をサポートする
いびきを軽減するには、以下のような枕の働きが重要になります:
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首を適度に支え、気道を広く保つ
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頭の角度を調整して、舌の沈み込みを防ぐ
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横向き寝を促して、気道の閉塞を防止する
高さが合わない枕、特に高すぎる枕は、顎が胸に近づく姿勢となってしまい、気道が押しつぶされてしまいます。逆に低すぎると、首に負担がかかり、肩こりや首こりの原因にもなります。
横向き寝がいびき対策のカギ
医学的にも、横向きで寝るといびきが軽減されやすいとされています。仰向けで寝ると舌が喉の奥に落ち込みやすいのに対し、横向きなら舌の位置が安定しやすく、気道の閉塞が起きにくくなるからです。
最近では、横向き寝を促す形状に設計された枕や、睡眠中の寝返りをサポートする立体構造の枕も登場しており、「寝姿勢によるいびき対策」はますます注目されています。
このように、枕の形や高さ、寝姿勢との相性を見直すことで、無理なくいびきを軽減できる可能性があるのです。
いびき対策に向いている枕の特徴とは?
いびきを軽減するために枕を選ぶ場合、ただ「高反発がいい」「低反発がいい」といった単純な好みで選ぶのではなく、いびきの原因に合った構造や快適な睡眠姿勢を保てる工夫がなされているかどうかが重要です。以下に、いびき対策に効果的とされる枕の特徴を紹介します。
1. 高さ調整が可能
人それぞれ首の長さや体格が違うため、自分の体に合った高さに調整できる枕は非常に重要です。
高さを微調整することで、首や気道への圧迫を減らし、呼吸がしやすくなります。
特に以下のような枕はおすすめです:
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中材を抜き差しして高さを調整できるタイプ
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高さの違う複数ブロックで構成された構造
2. 横向き寝を促す形状
いびき防止に効果的とされる横向き寝をサポートする形状の枕も多数販売されています。以下のようなタイプが代表的です:
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横向きでも首と肩が安定する“くぼみ構造”
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中央が低く、両サイドが高い立体形状
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肩が圧迫されにくいカーブ設計
これらは、自然に横向き姿勢を維持できる工夫がされているため、仰向けに戻ってしまう人にもおすすめです。
3. 通気性・衛生面に優れている
いびき対策には、快適な呼吸環境も大切です。蒸れや湿気がこもる素材は、鼻詰まりやアレルギー反応を起こしやすく、かえっていびきを悪化させる可能性があります。
通気性の良いメッシュ素材や、洗えるカバー付きの枕は、清潔に保ちやすく、鼻や喉への刺激も少ないので安心です。
4. 医師や専門家の監修がある枕
最近では、耳鼻咽喉科医や睡眠専門医が監修した枕も増えており、呼吸のしやすさや姿勢サポートの観点から設計された商品が人気です。
「科学的根拠があるものを使いたい」「市販の枕では効果が薄かった」と感じている人は、こうした専門性のある製品を検討してみるとよいでしょう。
いびき対策枕のおすすめランキング【2025年版】
ここでは、口コミ評価や専門家の監修実績などをもとに、いびき対策に特におすすめの枕をランキング形式でご紹介します。寝姿勢を整えることでいびきの軽減が期待できる商品ばかりなので、自分に合った一品を見つけてみてください。
第1位:ブレインスリープ ピロー
科学的設計で脳と呼吸の両方にアプローチ
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特徴:独自のメッシュ構造で通気性抜群、理想の頭の位置を自然に導く設計
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高さ:LOW/STANDARD/HIGHの3タイプ
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医師監修:〇
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価格:33,000円(税込)前後
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ポイント:熱がこもらず朝まで快適、横向き寝も安定しやすい
第2位:YOKONE3(ヨコネ3)
横向き寝専用の特化型まくら
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特徴:横向きで眠ることで舌の沈下を防ぐ設計
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素材:高反発ウレタン+カーブ形状
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医師監修:〇
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価格:18,000円前後
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ポイント:いびき軽減&睡眠時無呼吸対策に特化
第3位:西川 医師がすすめる健康枕
姿勢サポートで首と気道にやさしい構造
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特徴:首・後頭部・肩の3点サポートで寝返りもスムーズ
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高さ調整:〇(中材調節可能)
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医師監修:〇(耳鼻科医監修)
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価格:7,000~9,000円前後
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ポイント:コスパ良好。迷ったらコレ
第4位:テンピュール ミレニアムネックピロー
低反発の王道、しっかり支えて安定感抜群
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特徴:首のカーブにフィットしやすい波形構造
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サイズ展開:S/M/L
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医師監修:-(欧州の医療機関認定あり)
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価格:15,000円前後
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ポイント:仰向け派に特におすすめ
第5位:モットン 高反発まくら
自然な寝返りで呼吸をサポート
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特徴:高反発ウレタンで首の沈み込みを防止
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高さ調整:〇(シート調整式)
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医師監修:〇
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価格:14,800円前後
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ポイント:首・肩こり持ちにも◎
自分に合った枕の選び方と注意点
いびき対策に効果がある枕を選ぶには、「人気」や「口コミ評価」だけでなく、自分の体格や睡眠スタイルに合っているかどうかをしっかり見極めることが大切です。ここでは、失敗しないための選び方のポイントと注意すべき点をご紹介します。
首や肩のラインに合った高さかを確認
まず最も重要なのは「高さ」です。枕が高すぎると顎が引かれて気道が狭くなり、逆に低すぎると頭が後ろに倒れて舌が落ち込みやすくなります。
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仰向け寝中心の人:首のカーブに沿う程度の高さが必要
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横向き寝中心の人:肩幅を埋めるような厚みが必要
試せる環境があれば、寝姿勢を再現して実際に試すのがベストです。
通気性と衛生面をチェック
いびきの一因に鼻づまりやアレルギーがある場合、蒸れにくさ・ホコリのたまりにくさも重要になります。
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メッシュ素材やウレタン系は通気性が高くおすすめ
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カバーが取り外して洗えるかどうかも要確認
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防臭・抗菌加工があるとより安心
快適な呼吸を保つためにも、寝具の衛生環境を整えることも対策の一部です。
トライアル制度を活用しよう
最近では、多くのメーカーが「30日間お試し返品保証」や「交換可能サービス」を提供しています。
高価な枕でも、合わなければ返品できるので、積極的に活用しましょう。
体調や症状に合わせた選択を
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肩こりがひどい:頭と肩を同時に支える設計の枕
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睡眠時無呼吸症候群の疑いがある:横向き寝誘導タイプ+医師監修モデル
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寝返りが多い:どの方向でも使いやすい立体構造の枕
このように、自分の睡眠のクセや症状に合った枕を選ぶことが、より高いいびき改善効果につながります。
枕以外のいびき対策も取り入れよう
枕の見直しは、いびき対策の第一歩として非常に効果的です。ただし、枕だけで完全にいびきが解消されるとは限りません。生活習慣や体の状態によって、いびきの原因は複合的に存在します。ここでは、枕以外にも取り入れたい対策をいくつかご紹介します。
1. 体重管理で首回りの脂肪を減らす
肥満はいびきの大きなリスク因子です。特に首や喉周辺に脂肪がつくと、気道が圧迫されて空気の通りが悪くなるため、いびきや無呼吸を悪化させます。
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BMIが25を超える人は要注意
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首まわりのサイズ(男性で43cm以上、女性で38cm以上)はリスクが高め
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体重を5~10%落とすだけでも、いびきが軽減する例も多数
2. 飲酒・喫煙を控える
アルコールは喉の筋肉をゆるめてしまい、気道の閉塞を助長します。
また、喫煙は気道の炎症を起こしやすく、慢性的な鼻づまりや喉の腫れを引き起こす原因になります。
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寝る前3~4時間は飲酒を控える
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毎日飲んでいる人はいびきが強くなる傾向あり
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禁煙は気道の健康に直結
3. 鼻呼吸を促すトレーニング
口呼吸はいびきを悪化させやすいため、鼻呼吸を習慣づけることが重要です。以下のようなトレーニングも有効です:
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就寝前の深呼吸(鼻から吸って鼻から吐く)
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鼻腔拡張テープの活用
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口に貼る“口閉じテープ”で口呼吸を防ぐ方法も
4. 医療機器との併用を検討する
いびきが重度の場合、CPAP(シーパップ)やマウスピースなどの医療機器による治療も視野に入れるべきです。とくに睡眠時無呼吸症候群の可能性がある場合は、早期の医療介入が必要です。
枕はあくまでもサポート。日常的な生活習慣の見直しや、必要に応じた治療との組み合わせで、より高い効果を期待できます。